腰下オーバーホール

クランクのラッピングは先日行いましたのでメタル合わせです。クランクにプラスチゲージを置き規定トルククランクケースを一旦閉め、緑色のプラスチゲージがどのぐらい潰れるかによりクリアランスを測定します。原始的ですが簡単でそれなりの数値が分かるので弊社ではプラスチゲージで測定を行っています。

続いてギヤです。メインシャフトとカウンターシャフトのオーバーホールです。ベアリング、クリップ、オイルシールは全て交換、更にギヤの減り具合やクラックの確認作業を行います。まずは綺麗に洗浄をする事から始めるのが基本です。

プライマリーシャフトのオーバーホールです。エンジンの回転がクランクシャフトから一番最初に伝わる部分。また、セルモーターの回転もここに伝わりエンジンが始動します。右側の写真がセルモーターの力を受けた時にその回転力の緩衝材として、この小さなラバーで受けています。このラバーですが50年も経過してるとプラスチックのように固くなっています。音の出る原因の一つとなります。左側はワンウェークラッチの部品交換です。CB400Fは比較的セルモーターが空回りする事は無いように思いますが、折角なので部品交換をしておきます。今後交換する事も数十年無いでしょうから😱

プライマリーシャフトを組み立てるとこんな感じです😀

シフトドラムの分解です。ベアリングが酷い感じ!ベアリング交換をしてドラムの減り具合を確認し問題なければ終りです。勿論清掃は行いますけど!

シフトドラムに動かされるシフトフォークです。3本あるのですが、そのうちのセンターフォークが削れていた(右)ので、手持ちのセンターフォーク(左)と交換しました。

コンロッドです。写真を撮り忘れましたが重量合わせを必ず実施しています。重い軽いよりバランスが重要ですから!!コンロッドボルト、ナットも新品に交換です。見える部分ではないので再使用してしまえば分かりませんが、再使用禁止部品です。価格も普通のボルトとは格段の違いがあります。勿論メタルも新品に交換しています。

クランクケースに納めるとこんな感じです。設計する人は凄いですね。こんな小さなケースに歯車いっぱい並べて6速ですから😅プライマリーチェーン、タイミングチェーンも合わせて交換!テンショナーは純正部品が出ない事もあり修理可能な物は修理をして再使用です。

はい、腰下の完成です😁写真で見て行くアッと言う間ですが、それなりに時間はかかります。分解や組み立てよりも洗浄とケースの色塗りに時間が掛かるかな🔧